教育システム



   フィリピンの医学関連教育システムは、アメリカと基本的には同じである。4ー5歳の1年間の幼稚園、6ー12歳の7年間の小学校までが義務教育であり、そして高等学校の4年間の一般教育が行われる。その後、日本でも行われるようになった共通一次試験にあたる大学受験資格試験にパスしたものが大学に入ることが出来る。そして、大学から医学に関連した専門教育が開始される事になる。

   基礎生物学、看護学、薬学、公衆衛生学、基礎医学、言語学等の様々な大学で4年間の教育を終了するとバチェラー オブ サイエンス(B.S.)またはバチェラー オブ アート(B.A.)の資格が与えられ、それぞれの職域の国家試験をパスしてその職業についていく事になる。医師になるためには、このB.S.あるいはB.A.を取った後でさらに4年間をメディカル スクールで医学の勉強をしなければならない。これを卒業してさらに1年のインターンという臨床実習をして医師の国家試験を受けることができる。医師になってから、最低でも内科系で3ー4年外科系では5年程レジデントという病院勤務医をしながら開業医試験や専門医試験を受ける資格を得るためのカリキュラムをこなし、それぞれの試験に合格してやっと一人立ちした医師として認められる事になる。

   専門教育は一貫して英語で行われる。この為に各段階で、アメリカの大学に留学を試みたり、医師になってからもアメリカの様々な国家試験や資格試験を受けて、アメリカで教育を受けたりそこで仕事をしようと挑戦して行く。

   このようにして、医師の約30%、看護婦は十数万人がアメリカの臨床分野で活躍していると言われている。

次へ→ オープン病院システム
戻る→ Dr.高濱の部屋